<コーヒーの歴史:アラビア編>コーヒー発見の場所はアラビアか?


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いまや世界中で愛飲されているコーヒーも、発見されるまでは赤い実のなるただの木でしかありませんでした。コーヒーの歴史を紐解いていくと、コーヒー発見の場所として、いくつかの場所があることに気づかれるでしょう。

そこで今回は、コーヒー発見の場所の一つとされているアラビアのコーヒーの歴史についてご紹介したいと思います。

アラビアのコーヒー伝説とは?

アラビアかエチオピアか。
世界ではじめてコーヒーが発見された場所は、この二つの場所のどちらかだとされています。
アラビアを世界ではじめてコーヒーが発見された場所だというのは、1587年に記されたアブドゥル・カーディル・アル=ジャジャーリ著の「コーヒーの合理性の擁護」という本に記された伝説が元になっています

その伝説は、13世紀のイエメンのモカで、シェーク・オマールというイスラム教の修道者が、王女に恋心を抱いたという罪で街を追放されたところからはじまります。
オーサバという場所に追放されたシェーク・オマールは、食べるものがなにもない山中で、一羽の鳥が赤い実をついばんでいるのを目にします。その実をついばんだ鳥があまりにも陽気にさえずったため、シェーク・オマール自身もその赤い実を摘んで、煮出してみることにしました。

素晴らしい芳香があたりに立ち込め、飲んでみるとこれまでの疲れが嘘のように消え、再び元気を取り戻すことができたシェーク・オマール。

その後、元気になることができる赤い実を使って多くの病人たちを助けた彼は、無実の罪がはれた後にモカに戻り、その赤い実の効用を人々に伝えたそうです

エチオピアからアラビアへ!

イエメン地方でのコーヒーの木の栽培が15世紀頃にはじまったことを考えると、アラビアでのコーヒー発見説は厳しいと言えるかもしれません。

しかしながら、10世紀頃のアラビアでは、シェーク・オマールの伝説のようにコーヒーがバンカムと呼ばれて秘薬として用いられていたり、夜通し瞑想する際などの宗教儀式に欠かせない飲み物になっていました。

一方エチオピアでは、古くからコーヒーの実を食用にしており、コーヒーの木の原産地はエチオピアのアビシニア高原とされています。

そのため、6世紀頃にコーヒーはエチオピアからイエメンに伝わり、15世紀末までにはコーランで禁止されているアルコールを飲む代わりに、コーヒーを飲むようになったイスラム教徒が増えて、イスラム圏全体へと広がったと考えることができるでしょう

バンカムからカフワへ

イスラム神秘主義の修道者たちが秘薬として用いたバンカムは、やがてカフワという名で呼ばれるようになって夜の礼拝の際に飲まれるようになります。
やがて13世紀いは入ると、香ばしく炒ったコーヒー豆から淹れられるようになったカフワは、より多くの人々に好まれるようになります。

しかしコーヒーがアラビアのイスラム圏に広がるにつれ、コーヒーハウスの風紀の乱れや、宗教的に認められる飲み物であるかどうかという論争が持ち上がり、コーヒー弾圧の風潮がみられるようになってしまいます。

すっかりアラビアではお馴染みの飲み物となったカフワですが、1517年にはオスマン帝国にも伝わり、トルコでコーヒー豆を炒って砕いたものを使用したトルココーヒーが飲まれるようになります

コーヒーの普及に伴い、アラビアの商人たちはイエメンからコーヒー豆を持ち出したため、オスマン帝国のほかにもシリアなどの地域にもコーヒーが伝わりました。それまでアラビアの商人たちが独占していたコーヒー交易ですが、17世紀にはオランダからヨーロッパへ伝わり、そうして世界へと広がっていきました

まとめ

今回は、アラビアのコーヒーの歴史についてご紹介しました。
古くからコーヒーが愛飲されていたアラビアですが、最初はイスラム教の宗教的な儀式や秘薬として用いられていたという歴史的背景があるのが興味深いですね。

途中弾圧にもあいますが、コーヒーの持つ効能や素晴らしい味わいは多くの人々の支持をえて、イスラム世界で正式にコーヒーの飲用が認められるようになっていきます。
いまでは誰でも飲むことができるコーヒーに、こんな歴史があったことを考えるととても感慨深いですね!


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